読書メモ

読んで気になった文章の引用と感想と

世界の辺境とハードボイルド室町時代 P.198

大阪に自由軒という明治創業のカレー屋さんがあって、織田作之助の『夫婦善哉』にも出てくる店なんですけど、そこのカレーはご飯とカレーが最初から混ぜてあって、その上に生卵が乗せてあるんです。それは、あの時代はご飯を保温できなかったからなんですよね。だから、熱いカレーを混ぜて冷や飯を温めてお客に出していたんです。そのことを知ったとき、温かいご飯が常に食べられるようになったのは、わりと最近のことなんだと思ったんですけどね。保温できる電気炊飯器ができたのは戦後だし。

 

 

世界の辺境とハードボイルド室町時代

世界の辺境とハードボイルド室町時代